老人

人生総括の時期

70代になってくると、さすがにあちこちを歩きまわるという体力もなくなってきて、そろそろ人生の終わりということを意識するようになります。
日本は世界一平均寿命の長い国として知られていますが、2012年度の統計によれば男女合わせた平均は83.1歳、男性なら79.94歳、女性は86.41歳となっています。

ですがご存知の通り、平均寿命が長いからといってそれだけ長く人生の楽しみを得ることができるかというとそういうわけではありません。
平均寿命というのはその人の生命が維持されている期間のみで判断される数字であるため、例え本人の意識がほとんどない寝たきりの方や、意思疎通のできない認知症の方も同じように数字として換算されます。

本当の意味で生きていると言える、自律した生活ができる期間を「健康寿命」と言いますが、その寿命は平均寿命に比べてかなり短く、男性なら70.42歳以降、女性なら73.62歳以降とされています。
つまり10年近くはほとんどの人が自律した生活をおくることなく、意識がないか体の自由の効かない状態で過ごすことになるということです。

必要なのは資産の整理と健康管理

70代になってやっておくべきライフプランは大きく2つあります。
一つ目は資産を管理して相続が争いなく行われるようにするということ、もう一つはできるかぎり健康でいられるように努力をするということです。

自分所有になっている土地や財産がある場合、突然相続が発生してしまうとかなり多額の相続税を支払わなくてはならなくなります。
ですが生前に贈与をする場合なら、少しずつ渡していくことでかなりの税額を減らすことが可能になります。
ただし方法によっては相続税と同額の税金が発生することもあるので、遺言の作成とともに一度プロの法律家に相談しておくことをおすすめします。

健康管理については言うまでもありません。
適度な運動を心がけたり、食生活をしっかりと行うなど工夫をしていけば、健康寿命は十分に伸ばしていくことは可能です。