ライフプランはこんなときに生きてきます

ライフプランを立てるという作業は、そんなに簡単なことではありません。
将来の夢について考えることそれ自体は楽しいものですが、将来結婚をする・しないといったことや、生まれてくる子供にかかる費用、また両親が高齢になったときにそれを世話する方法など、具体的で現実的な問題を考えるというのはなかなか気が滅入るところもあります。

「なんとかなるだろう」という開き直りも確かに大事なことかもしれませんが、あらかじめしっかりとライフプランを作っておくことで、実際に何らかの問題が起きた時の対応力を高めることができるので、そのときになって慌てずにすむというメリットがあります。
例えば結婚をして持ち家をしたいと考えていれば、20代の頃から少しずつでも貯蓄をしていこうという意識につながりますし、例えその予定が少々ずれ込んだとしてもその費用を両親の介護や自宅のリフォームに使用していくことができます。

ライフプランは決して未来の選択肢を狭くするものではなく、将来起こるだろう問題を先取りしてそれに備えるための準備をしておくためにするものです。
またライフプランを一度立てたからといって、必ずその通りの人生にしなければいけないということはありません。
あくまでもその時点での理想として、しておくべき準備は何があるかということを明確にするためのことであることを理解しておいてもらいたいところです。

どうせ将来のことはわからない…と諦めるのではなく

将来のことは誰も予想できません。
例えば制度ができた当時には日本の福祉制度の最高の方法として作られた年金制度でさえ、ものの数十年もたたないうちに不況と少子高齢化を背景に破たん寸前とまで言われるようになっています。
同じように現在は誰でも受け取ることができるようになっている社会保障制度なども、数十年先にはどうなっているかは全くわからないのです。

そのように言うと、将来のことをあらかじめ考えておくライフプランは全く意味のないことなんじゃないかというふうに思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
むしろ不透明な世の中だからこそ、自分でできる将来への備えを考えるライフプランは生きてくるのです。

未来のことは全く予想できないとは書きましたが、予想できる部分もあります。
例えば子供についてで、今後多少は少子化が改善していったからといって昔のように高卒で大量に採用をされるようなタイプの好景気がこの先数十年の間に起こるということは考えにくいでしょう。

今後はよりグローバル化が進む国内環境を背景に、個々人の能力を伸ばして働くことのできるスキルがよりよい人生を生きていくために必要になってきます。
そのためにはやはり公立学校だけに頼る勉強方法では不十分であるため、子供教育費用はある程度確保しなくてはいけません。

持ち家についても同様で、住宅を建築したりリフォームをしたりするときの費用がタダ同然になるということは今後も絶対にありません。
そのためにはきちんと計画的な貯蓄計画や信用度の高い仕事についておくということが必要になってきます。