退職金は自力で組み立てる
団塊の世代と言われる現在の60代の人達であれば、退職時に会社から多額の退職金を全員が受け取ることができました。
現在も大会社では退職金制度があり、定年退職まで勤め上げることで数千万円の金額が保証されている事もありますが、中小企業や外資系企業ではそうしたことはまずないと言ってよいでしょう。
大企業であっても在職中に急激に業績が悪化してしまったり、リストラなどによって転職を余儀なくされてしまった場合には、当然定年までの満額の退職金を受け取ることができません。
もはや退職金を当てにして老後資金の準備するというライフスタイルはすっかり過去のものになってしまっており、これからは自分自身での資産管理や運用が必要です。
以上の事は既に広く世の中で言われているのですが、その一方で現在40代前半を迎えている世代のうち、4人に3人が十分な老後資金を準備できていないというアンケート調査があります。
20~30代では貯蓄100万円以下のほぼゼロで生活をしている人も相当数いると見られており、40代までに十分な資金を貯蓄するということはかなり難易度が高いということが分かるでしょう。
もっとも40代というのは30歳前後で結婚をした夫婦の子供がちょうど教育にお金のかかる時期を迎えているということや、マイホームやマイカーを購入する時期であるということが関係しています。
老後のためにそれらの今必要な出費をしないというのもまた本末転倒な話になりますので、そこから着実に老後資金を準備していく方法を考えていかなければいけません。
少額から始められる便利な投資方法
資産運用や投資といっても、元手となる金銭がそもそもないという悩みも多く聞かれます。
確かに大型株式などはそもそもそれを購入できる原資がなければ投資ができませんし、そうでないならFXや先物取引のように先に借金をしてレバレッジを出すという方法にならざるを得ません。
しかし、そうしたハイリスクハイリターンの金融商品は老後資金を作るためにはあまりにも危険が大きいので、できればもう少し着実に増やせる方法をとっていきたい所です。
そこで便利なのが少額から投資が可能な「NISA(少額投資非課税制度)」です。
NISAは2014年よりスタートした新しい制度で、年間100万円までの投資であればその配当や利回りは10年間非課税になるという大変お得な制度となっています。
もちろん投資なので完全に安全という事はもちろんないのですが、それでも少額から運用先を自分で選べるというメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
他にも「財形年金貯蓄」や「マッチング拠出制度」といった便利なものもあるので、そうしたところから選ぶのも一つの方法です。