セカンドライフ

セカンドライフの運用で失敗しない為には?

退職金を投資して失敗した実例

ここ数年で、日本人口で最も多い世代である団塊の世代が一気に退職を迎えました。
現在の団塊世代はいわば日本的雇用の最後の世代と言ってもよく、年功序列制度によって手厚く雇用が守られ多額の退職金を受け取ることができた、という人が多くいます。

しかしその一方で、若い時期に好景気を経験したということもあってか、かなり大胆な投資を定年後に行なってしまう人も見られています。

数千万円もの退職金をわずか数年で使い果たしてしまったというような笑えない話もよく聞かれる程です。

リタイア後のいわゆるセカンドライフでなぜ投資に失敗してしまうかというと、そのパターンとしてはまず「人の言うことを鵜呑みにしすぎる」ということがあります。

残念ながら人に美味しい話を勧めてくる人というのは、必ず何か裏があるものです。
それは怪しげな金融商品を扱う会社だけでなく、大手銀行においても同じことが言えます。

銀行員ならばなおのこと、退職金として多額の金銭が入ってくることがあらかじめ予想できますので、その時期を狙って一見お得そうな金融商品を勧めてくるでしょう。

ある程度金融の知識があればそうした美味しい話のおかしいところにも気がつけるのですが、長年お世話になってきた銀行の人だから、といった義理などで加入をしてしまい、大損をしてしまうという事もあるのです。

仮にどんなに信頼できる人であっても、その人に預けたお金がその通りになるとは限りません。
最終的な投資判断は自分の頭で行う、という意識はしっかり持つようにしたいところです。

不動産投資の甘い罠にも注意

もう一つ退職金を大きく目減りさせてしまう大きな要因となるのが安易な不動産投資です。

現在は地価が回復基調にあるということと、金融商品よりも現物として手元に残る資産が好まれる傾向から、不動産投資が加熱気味になっています。

ですが長年土地取引をしてきた人ですら失敗をするのが不動産取引なので、安易に素人が手を出すのは大変危険です。

数億単位で資金を調達することができ、都心部の一等地のように資産が減る可能性が少ない場所を購入することが出来るのならよいのですが、ほとんどの人は持っている資産の中から買えるものを選んでいく形になるでしょう。

この時に注意をしたいのが、ローンを組む時には返済が可能であるかを考えてから組むようにする事です。

退職金を使用して賃貸物件を建築し、それを仲介業者に管理ごと依頼するというケースはよく見られます。
しかし現在では同じようにアパートを多く建築する人が増えたことから、部屋は過剰な状態が続いてしまっているのです。

そのため空き室リスクや家賃の減額をしなくてはならないなど、あとから資金繰りに行き詰まるという例があります。